セラピーの基本2

​【セラピストとしての心構え】


<実務編>


●身を覆わず、相手に背面を向ける行為は自然界では命取りになる行為です。動物に本能的に備わっているものですが、クライアントは私達セラピストを信頼しているからこそ、裸になり身を委ねてくれています。そのクライアントの気持ちに応える対応を心掛けましょう。
信頼し身を委ねていただけるように心掛けていると、タオルワークも自然と変わってきます。何故なら大切なクライアントの身体を包むためのタオルです。お洗濯、干し方、畳み方、ベッドメイクも丁寧な扱いを心掛けましょう。
日頃の私達の気持ちや感情は波動となって空間を作ります。心地よいサロンをみんなで作っていきましょう。


●トリートメントに入るには、まずセラピストである私達がリラックスしている状態であることが大切です。さらに「マッサージをしてあげよう」という気持ちを捨ててください。
何故か?
人にはみんな『自然治癒力』や『自己治癒力』が備わっています。まず、お相手そのチカラを最大限信じるのです。『この人は自分のチカラで回復する事ができる。そのチカラが備わっている。』と。
私達セラピストは自然治癒力の働きが元に戻る為のお手伝いをするに過ぎないのです。私達が良くしてあげてるのではない。あくまでも改善のチカラはクライアント本人の中にある。それを忘れないでください。

 


⭕️何故自然治癒力が弱まるの?
様々な外的・内的要因によって自律神経のバランスが乱れ、免疫力が低下し、ホルモンバランスも乱れます。自律神経は血流量も調節しています。つまり血流・リンパの流れが悪くなり身体の巡り全てが淀んでしまいます。
しかし、本来この様な不調を感じると、バランスを取り戻そうと身体が自ら動き出します。これが自然治癒力のチカラです。
しかし現代人はストレスや化学物質の影響によって、その働きが弱まっているのです。


⭕️自然治癒力を回復させるには?
淀んだ身体の巡りを回復する為には、血流量を増やす事が重要です。血流量を増やすには自律神経の副交感神経を優位にする必要があります。これは一般的にリラックス神経と呼ばれている神経です。つまり自然治癒力のチカラを回復させる為には、リラックスを促す事が最も大切な事なのです。


⭕️リラクゼーショントリートメントって?
リラックスとは緊張状態から解放され、心拍数が下がり、血流量が増え、呼吸が深くなる状態です。リラクゼーショントリートメントとは、クライアントをリラックス状態へと誘い、身体の巡りを手技療法によってサポートしていく事なのです。
更に五感に働きかけ、感覚という感覚にアクセスし、緊張状態から弛緩状態へと誘うのです。その為に照明、香り、音楽などでの空間作りも重要なポイントとなります。

 

セラピーの基本1